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雑記

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○真田信之室「清音院殿」(真田信綱娘)の専論拝受
 予想外に慌ただしく、あっという間に年度末です。周囲から「仕事を抱え込みすぎ」と指摘されるありさまで、まあそう言われるからには、色々仕事が滞って御迷惑をおかけしているわけですが…。

 寺島隆史氏より『千曲』162号をご恵贈いただきました。古文書講座(写真入り)は上田市博寄託真田昌幸書状で、こちらも寺島さん御執筆なのですが、巻頭論文として、「真田信之の三人の妻―最初からの妻清音院殿を中心に―」を執筆されています。
 「真田丸」では長野里美さんが演じられた「おこうさん」こと真田信綱娘の専論です。初のものではないでしょうか?一次史料上から、信綱娘とみられる女性をピックアップし、従来小松殿(本多忠勝娘)のものとされてきた「久消息」を清音院殿に比定されています。なお、清音院殿の読みは「しょうおんいんでん」または「せいおんいんでん」ならんとしています。ご恵贈、どうもありがとうございました。『加沢記』への言及がないのが、ちょっと残念でしたが。
 三人の妻、とあるように、大蓮院殿(小松殿)、そして清花院殿(亀子、玉川右京)についても検討されています。

 なお最新号なので、図書館コピーができませんが、上田の平林堂書店が取り扱っています。通販もやられているところなので、ご興味がある方はお問い合わせください。

 平山優氏からも、『武田氏滅亡』(KADOKAWA)をご恵贈いただいています。こちらは、「諸事情」で熟読を我慢しています。内容重なった本を書いていると、先入観入るの防がないといけないんですよね。

(2017-03-22)
○「SEKAI」インタビュー記事公開
 昨年末に受けたインタビュー、もう一件が公開されました。これで基本的に「真田丸」のメディア関係のお仕事は終わり、となります。

 ぼくらの未来を広げるWEBマガジン SEKAI
 大河ドラマを支えた“地味にスゴイ”仕事!? 歴史学者が挑んだ「時代考証」の舞台裏

 このインタビューには、「世界が変わった一冊」を紹介するというコーナーがありまして、かなり悩みました。研究に影響を与えた本といえば、峰岸純夫先生の『中世 災害・戦乱の社会史』(吉川弘文館)、山田邦明先生の『戦国のコミュニケーション―情報と通信―』(同)など多数あります。ただ、高校生向けのサイトということで、値段の安い新書がいいだろうと考え、藤木久志先生の『刀狩り―武器を封印した民衆―』(岩波新書)を選びました。ちょうど復刊されましたしね。
 また、古文書の写真を一点といわれましたので、私自身の収集文書から、「刀狩り令」と関わりのある文書の写真を送りました。実は、まだどこにも史料紹介をしていない未翻刻の文書であったりします。

 今日で「真田丸」の公式HPも閉鎖。長かった船旅が、完全に終わりました。今は論文その他の締切に追われてひいひい言う日々に戻っています。
(2017-01-31)
○「マンモTV」インタビュー記事公開
 昨年末に受けたインタビューが公開されました。

 考える高校生のためのサイト「マンモTV」
 丸島和洋「歴史の中に生きている自覚が史実に向かう態度を決める」

 長くてすいません。校正してたら予定字数超過してしまいました。またやったか…。
(2017-01-16)
○『真田信繁の書状を読む』(星海社新書)
 昨年9月、星海社新書として『真田信繁の書状を読む』という本を刊行しました。

 信繁の書状・命令書を読み進めて彼の一生を追うのが本書の趣旨ですが、第一章「史料を読むということ」で戦国時代の「古文書学」について、卑見を整理しています。これについては、現在関連論文をいくつか執筆・校正中でして、最終的に一書にしたいと思っています。そのプロトタイプ版というものでしょうか。
 うっかりしたなと思ったのは、あとがきで「信繁発給文書はたった17通しかない」という趣旨の文章を書いたのですが、これは、大名でも国衆家当主でも豊臣政権の奉行人でもない、一介の馬廻にしてはかなり多い数字です(たとえば井伊直虎は2点)。ですので、じっくり読み込んでみる価値はあるかと思います。

 ただ、かなり短期間で仕上げたため、いろいろ不備が多いです。大きな正誤を、下記に挙げておきます。

●31頁4行目
 (誤)「影写本は古文書の下から光を宛てて字をなぞり」
 (正)「影写本は古文書上に薄様紙を置いて字をなぞり」
 ※京都大学総合博物館所蔵の影写本には上記の作り方をしたものがあり(『京都大学総合博物館ニュースレター』32号)、それを念頭に書いてしまいました。ただこれは一般的ではない新しいやり方なので、修正します。

●179頁現代語訳・追伸1行目
 「(銅製の盆)」を削除
 ※「はり」を当初「さはり(響銅)」の書き間違いと判断して、当初材質が銅であると考えていました。校正中に、「はり(玻璃)」で水晶のことだと気づき、書き直したのですが、元の部分が残ってしまいました。

●213頁翻刻2行目下から3行目頭
 (誤)「神そく」
 (正)「神そゝゝ」
 ※本文の誤読です。『信濃史料』の読みをそのまま転載したのですが、誤りであるとの指摘を受けました。「しんぞしんぞ(神ぞ神ぞ、真ぞ真ぞ)」で「神かけて、心から」という意味。

●213頁翻刻後ろから5行目頭
 (誤)「申つくし候」
 (正)「申かへし候」
 ※これも『信濃史料』の翻刻に従ったのですが、こう読んだほうが素直と考え直しました。

●214頁現代語訳後ろから3行目
 (誤)「親族はそのようなものだと思っていたのです」
 (正)「まったくもってそのような考えでいたのです」
●218頁1〜4行目
 一段落全体を削除
 ※「神そゝゝ」の誤読により、解説文全体の修正が必要になりました。

●252頁現代語訳
 ※追而書の現代語訳が脱落していました。下記の段落を追加。
 「追伸:なお、(お二人に)別々の手紙で申し上げるべきですが、大したこともありませんし、御使者が御存知のように、細々とした用事で取り乱れておりますので、取り急ぎこのように書き送りました。いずれも追って詳しく申し上げます。」

 なお本書刊行後、東京大学史料編纂所架蔵影写本から採録した真田信繁書状の原本が発見され、御所蔵者の方の許可を得て調査を行いました。詳細については、星海社のサイト「ジセダイ総研」で「再発見された真田信繁自筆書状」というコラムを書いていますので、こちらを御覧ください。

 また、『古文書研究』82号(2016年12月刊行)に、「真田信繁書状の再発見」という史料紹介文を書きました。当然、後者のほうが専門家向けですが、その後の知見も加わっておりますので、こちらのほうが内容は新しいです。あわせてご参照いただければ幸いです。

(2017-01-15)
○ツイッター閉鎖
 予定通り、ツイッターアカウントを閉鎖しました。
 もともと大河ドラマ「真田丸」の補足解説を本HPでやる予定で、その更新説明用に再登録したアカウントでした。ただ本HPはXMLで書いており、更新に手間がかかる構造であったため、一度もHP上で補足することはなく、ずるずるとツイッターで解説を始めていました。
 当初は本当に一言、二言のつもりだったのですが、「真田丸」はかなり新しい研究成果をフィードバックしていただいた大河のため(有難いことでした!)、「創作ではなく研究の進展で明らかになった史実をベースにしています」という説明をした方が良いように感じ、どんどん分量が増えていってしまいました。朝日・毎日両新聞にまで取り上げていただき、本当にありがたく思っています。時代考証がこんなに出しゃばっちゃいけないんですけどね。
 ただ本業とあまりにかけ離れた状況になってしまったこともありまして、当初の予定通り、大河ドラマ放映終了に合わせ、クローズとしました。上田の大河ドラマ館100万人達成が間に合ったのが、幸いでした。
 特に本放送終了時期から、フォロワーの皆さんにはいろいろ慰労のお声がけをいただき、ありがとうございました。あまりに膨大であったためご挨拶をし損ねた方も少なくありません。失礼もあったかとは存じますが、今後はこちらのHPでの運用としていきたいと思います。最後にまとめて今後の告知出したから、それを実現しないといけませんしね。まだ表に出していない企画も多いです。とりえあず、先月来たゲラや昨年末締切の原稿から片付けないと…。
 改めての、ご挨拶まで。

 ※追伸:右側の関連書籍一覧を更新しました。昨年は、ほとんど紹介できていないので、そのうち書きます。
(2017-01-07)
○サイト移転のご案内
 早速ですが、JCOMのウェブスペース提供サービス終了(2017年1月末日)に伴い、旧URL(http://members3.jcom.home.ne.jp/kazu_maru/)から新しいサーバに移転いたしました。
 新URLは、下記の通りになります。

   http://kazumaru-takeda.com/

 あわせて、壁紙の使用を取りやめました。以前使っていたディスプレイでは問題なかったのですが、最近使っているディスプレイだとどうも文字が読みづらく、そのうち変えようと思っていたので、良い折りでした。
 今後とも、よろしくお願い申し上げます。今年は、更新頻度を戻す予定です。サイトの移行もスムーズに進みましたので、ツイッターアカウントは、予定通り今週中に閉鎖します。

(2017-01-04)
○お役御免
 新年明けましておめでとうございます。

 昨年、NHK大河ドラマ「真田丸」をご視聴いただいた皆さんどうもありがとうございました。1/2の総集編再放送をもちまして、時代考証としての仕事に区切りをつけました。その間、ツイッター中心の活動をしており、かつ考証作業が予想外に多忙であったため、HPの更新が止まってしまっておりました(本文は2回しか更新していない…)。
 ただ大河ドラマ終了に伴い、ツイッターアカウントも再度閉鎖いたします(もともと大河用に復活させたものでした)ので、告知関係はHP中心に戻ります。

 少し年初に余裕ができたのですが、なんとJCOMのウェブスペース提供サービスが今月末で打ち切りとのことで、HPを移転しなければなりません。現在、その準備に追われているところです。

 大河ドラマの常として、「真田丸」公式サイトも本月末で閉鎖されます。同サイトには壁紙などが公開されていますし、「直江状」朗読も視聴できますが、それも今月限りです。ご注意ください。
 そこで公式サイトの中で、私が関わったいくつかのページへのリンクを貼っておきます。

●真田丸公式サイト
真田丸公式サイトトップ

特集 さなイチ「別冊!インタビュー 時代考証 黒田基樹さん 平山優さん 丸島和洋さん (クランクアップを迎えて)」
特集 さなイチ「別冊!インタビュー 時代考証 丸島和洋さん 〜豊臣秀吉の残した遺言〜」

特集 さなイチ「別冊!インタビュー 風俗考証 佐多芳彦さん 〜“鉄火起請”前編〜」
特集 さなイチ「別冊!インタビュー 風俗考証 佐多芳彦さん 〜“鉄火起請”後編〜」

特集 ムービー「直江兼続役・村上新悟さんによる「直江状朗読(※一部抜粋)」
特集 ムービー「直江兼続役・村上新悟さんによる「直江状朗読完全版―原文―」
特集 ムービー「直江兼続役・村上新悟さんによる「直江状朗読完全版―現代語訳―」

 次に他のサイトでのインタビュー関係です。新聞関係は、そのうち消えてしまいますので、ご留意を。

●ジャパンナレッジ ※「真田丸」時代考証とジャパンナレッジの活用について
JapanKnowLedge VOICE 丸島和洋さん 歴史学者 大河ドラマ『真田丸』の若き時代考証者 第1回
JapanKnowLedge VOICE 丸島和洋さん 歴史学者 大河ドラマ『真田丸』の若き時代考証者 第2回
JapanKnowLedge VOICE 丸島和洋さん 歴史学者 大河ドラマ『真田丸』の若き時代考証者 第3回

●毎日新聞web版
「真田丸 時代考証・丸島和洋さんに聞く(上) 「『幸村』ではなく『信繁』制作陣の本気感じた」
「真田丸 時代考証・丸島和洋さんに聞く(中) 「ドラマが照らし出した新しい史実」
「真田丸 時代考証・丸島和洋さんに聞く(下) 「大河ドラマとは 歴史への向き合い方とは」

●朝日新聞デジタル
「(ひと)NHK「真田丸」の時代考証をした歴史学者」

●東京FM ピートの不思議なガレージ
「手紙から窺われる真田家の人々の実像は」

ついでに、昔書いた本の宣伝コラムです。
●講談社
『戦国大名の「外交」』著:丸島和洋 「歴史研究者と戦国大名の距離感」

(2017-01-03)